相続手続きにおける除籍謄本とは
遺言書が残されていない相続において必要となる戸籍として広く知られている「戸籍謄本」の他に、「除籍謄本」というものがあります。
除籍謄本とは結婚、離婚、死亡、転籍などの理由により、記載されている人が全員抜けた状態の戸籍原本の写しのことです。
家族全員が抜け閉鎖された後、戸籍簿にて150年保管され、それ以降は削除されます。しかし保管期限を過ぎていたとしても除籍の請求はできるのでご安心ください。
除籍謄本が必要となる場面
除籍謄本は金融機関や法務局で求められることがあり、例えば以下のような時に必要となります。
- 被相続人が所有していた預貯金口座を相続する
- 不動産の相続登記、名義変更を行う
- 被相続人が契約していた保険金を相続する 等
除籍謄本の提出を求められた場合にすぐに対応できるよう、戸籍謄本とともに取得しておくことをおすすめします。
除籍謄本の取得
除籍謄本の取得は、被相続人の本籍地を管轄する市区町村役場にて行います。実際に出向くことが難しい場合には郵送にて取得することができます。その際、住所地ではなく、本籍地となりますので注意しましょう。
なお、除籍謄本の取得は本人のほか、配偶者、直系尊属(父母等)、直系卑属(子等)が可能ですが、第三者が請求する場合には請求理由を詳しく記載し、正当な理由があると認められないと証明書は発行されません。
除籍謄本の取得に必要な書類
- 戸籍証明等請求書
- 本人確認書類(運転免許証、パスポート等)
- 委任状(代理人のみ)
自治体により必要なものが異なる場合がありますので、各自治体の役所やホームページで確認してください。