期限が設けられている相続手続き
相続が開始すると様々な手続きを行うことになりますが、なかには期限が設けられている手続きも少なくありません。
例えば相続税の申告・納税で期限に間に合わなかった場合にペナルティを受けるおそれがあるように、万が一期限を過ぎてしまうと不利益を被ることがあるため、相続の流れを把握し、早急に手続きを進めることをおすすめします。
こちらでは、相続において期限が設けられている手続きについてご説明します。
死亡届の提出
ご親族のどなたかが亡くなった場合、まずは死亡届を提出します。
死亡診断書または死体検案書を添付した死亡届を、亡くなった方の死亡地・本籍地または届出人の所在地の役所に届け出ます。
死亡届の提出期限は被相続人が亡くなったことを知った日から7日以内で、期限を過ぎてしまうと5万円以下の過料が課せられます。
相続放棄、限定承認の申述
相続において、相続人は単純承認、相続放棄、限定承認からご自身にあった相続する方法を選択する必要があります。
相続放棄または限定承認を選択する場合には、被相続人が亡くなったことを知った日から3か月以内に家庭裁判所へ申述を行います。
3か月の期限を過ぎると自動的に単純承認（被相続人のプラス財産もマイナス財産も相続する）とみなされるため、特に被相続人に借金がある場合には注意が必要しましょう。
準確定申告
被相続人が亡くなった年の1月1日から亡くなった日までの期間に一定の所得があった場合、相続人は被相続人に代わって確定申告を行う必要があります。
準確定申告は、被相続人が亡くなったことを知った日の翌日から4か月以内が申告期限となっており、期限を過ぎると無申告加算税や延滞税などのペナルティが課せられますので注意しましょう。
相続税の申告
財産調査の結果、相続税の申告が必要であると判明した場合は、被相続人が亡くなったことを知った日の翌日から10か月以内に申告・納付を行う必要があります。
期限を過ぎてしまうと、ペナルティとして加算税や延滞税が課されてしまいます。被相続人の財産調査は速やかに行い、相続税申告を行う必要がある場合には早急に手続きを行いましょう。
相続において手続きは多岐にわたり、大切な方が亡くなった悲しみに暮れる暇もないと感じる方も多くいらっしゃいます。そのような場合には一度専門家へ相談してみることもおすすめです。
